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五つの塔の物語

Dark Kingdom3のBLOG。

   

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海峡を越えて

波飛沫があがる。

船が揺れる。

「・・・・・・・気持ち悪い・・・・」

思わず声が出てしまうが、ほんの数日の辛抱。

謎の大陸へと向かう船の中にアイオナはいた。


エレミア平原での2ヶ月にわたる戦闘。

まだまだ未熟なのだが、お金になりそうな石や宝箱を拾った。
宝箱は開けると良い物が入っているかもしれないが、その分高値で売れるという。

少し考えて・・・・私は先の町で売っているもののリストを仲間の傭兵に見せてもらった。

「錫の指輪?」

今私が装備している銅の指輪。
この指輪のありがたみは戦場に出るとわかる。
戦の場だというのに腕輪や指輪をしている者のなんと多いこと。
悔しいが、この世界に私を呼んだあの男の用意していた装備は妥当だったということなんだろう。

錫の指輪は銅の指輪よりも高性能・・・・・

私は横目で宝箱を眺め、そして決断した。

 

 

そうして・・・私は船の上にいる。

謎の大陸と思われていたイブラシル大陸。
今向かっているリーブルフォートは今一番にぎやかな交易都市かもしれない。

私は小さな袋を眺めた。

エレミア平原で町に行くことを告げたら、何人かの人に換金を頼まれた。
ちょっとした小銭稼ぎ。

リーブルフォートでは新しく銀行も設立されるらしい。
小銭を稼いでも落としたら無駄だと思ったが・・・・銀行が出来るならちょうど良い。
受付枠は少なかったが、私もすべりこむことができた。
小銭稼ぎも無駄ではなかったということらしい。

 

波に揺られること数日。
ようやくリーブルフォートの町並みが見えてきた。

 

 

 

「へぇ~リーブルフォートにもう向かったんだ。ちょっと早いんじゃないの?」

「それもすべてアイオナの決断だよ。もっともすぐに海を渡って戻ってくるかもしれないがな。」

「・・・・それって無駄じゃない?」

「そうともいえないさ。地点記憶をしておくことは無駄にはならないだろう。これで倒れても戻り先はディアスではなくリーブルフォートだ。」

「そんなにここに戻るのが嫌なのかしら?」

「さぁな。・・・・・そろそろ次の準備をする。」

「使い魔?それなら私が行ってもいいけど?」

「お前には行かれては困る。さて・・・・警戒されずに合流するにはどこがいいだろうな?」

 

ディアス・・・・どこかの闇の中で新たに何かが招かれようとしていた。

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