忍者ブログ

五つの塔の物語

Dark Kingdom3のBLOG。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

目覚め

「・・・・・んん・・・・・・・・・・・」

「気づいたかね?」

見知らぬ声に驚いて目が醒める。
薄暗いよくわからない場所。
広いのか狭いのかすらわからない。

「まずはおはようといっておこうか。アイオナ。」

落ち着いた声。
男性?
年のころはいくつぐらいなんだろう?壮年?

「どうした?喋れないのかね?」

そういわれて自分が呆けていたことに気づき赤面する。

「いえ、喋れます。失礼しました。
あの・・・ここどこなんでしょうか?私、どうしてここに?」

くすくすと笑い声。
女性だ。
姿は未だ見えない。

「ほら、戸惑っているわよ。教えてあげなさいよ。貴方が拉致したんだってことを。」

その内容に驚く。拉致って・・・・こんな何のとりえもない私を拉致してどうする?

「あの・・・・うち・・・お金ないから身代金とか出せないですよ?」

またくすくすと笑い声が響く。
この笑われ方苦手だ。
馬鹿にされている気がする。

「いや、お金や物が目当てなんじゃない。あることをやり遂げてくれる人を探していたんだ。あいにく我々では出来ない作業でね。それを実行してくれる代行者がどうしても必要だったんだ。」

「それが私なんですか?でも私何もできませんよ?」

まだ話が見えない。

「私に何をさせたいんですか?」

「それはね・・・」

 

 

・・・・・・・・・確かにそのぐらいなら出来ないことはないだろう。
でも私に出来るんだから誰にでもできるんじゃ?
そう思って聞いてみたら返事は・・・

「我々はここから離れることが出来ないんだ。それと我々の力では呼び出せる者は限られている。つまり・・・・彼女と非常に身体的特徴の似たものしか呼べないのだよ。」

そういうと光の輪の中に1人の少女。
くすくすと笑っていたのは彼女だ。
見て驚いた。
私と身長も体重も髪の長さもほぼ同じ少女。
ただ、彼女の方が目は大きくて鼻も高くて美人だ。(くーーー)

「で?引き受けてもらえるかね。」

私はため息をついた。
人を拉致しておいて、それをし終えないと帰せないとまで行っておきながら・・・
こちらの選択の余地をすべて潰しておいて、こちらの意思確認するなんて・・・

「私、貴方が嫌いだわ。」

「では、断るのかね?」

「いいえ、引き受けるわ。だって、帰りたいもの。」

そう、私は帰りたい。
だから、やらないといけないんだ。

5つの塔の立つこの世界で・・・・生き延びて絶対に帰ってみせるわ。

PR

COMMENT

NAME
TITLE
MAIL(非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS(コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます

カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

最新コメント

[02/18 リオン(1)]
[02/16 リオン(1)]
[02/04 シャーリー(501)]
[02/04 S.Selios(17)]
[02/03 シャーリー]

ブログ内検索

バーコード

P R

Copyright ©  -- 五つの塔の物語 --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]