Dark Kingdom3のBLOG。
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「・・・・・んん・・・・・・・・・・・」
「気づいたかね?」
見知らぬ声に驚いて目が醒める。
薄暗いよくわからない場所。
広いのか狭いのかすらわからない。
「まずはおはようといっておこうか。アイオナ。」
落ち着いた声。
男性?
年のころはいくつぐらいなんだろう?壮年?
「どうした?喋れないのかね?」
そういわれて自分が呆けていたことに気づき赤面する。
「いえ、喋れます。失礼しました。
あの・・・ここどこなんでしょうか?私、どうしてここに?」
くすくすと笑い声。
女性だ。
姿は未だ見えない。
「ほら、戸惑っているわよ。教えてあげなさいよ。貴方が拉致したんだってことを。」
その内容に驚く。拉致って・・・・こんな何のとりえもない私を拉致してどうする?
「あの・・・・うち・・・お金ないから身代金とか出せないですよ?」
またくすくすと笑い声が響く。
この笑われ方苦手だ。
馬鹿にされている気がする。
「いや、お金や物が目当てなんじゃない。あることをやり遂げてくれる人を探していたんだ。あいにく我々では出来ない作業でね。それを実行してくれる代行者がどうしても必要だったんだ。」
「それが私なんですか?でも私何もできませんよ?」
まだ話が見えない。
「私に何をさせたいんですか?」
「それはね・・・」
・・・・・・・・・確かにそのぐらいなら出来ないことはないだろう。
でも私に出来るんだから誰にでもできるんじゃ?
そう思って聞いてみたら返事は・・・
「我々はここから離れることが出来ないんだ。それと我々の力では呼び出せる者は限られている。つまり・・・・彼女と非常に身体的特徴の似たものしか呼べないのだよ。」
そういうと光の輪の中に1人の少女。
くすくすと笑っていたのは彼女だ。
見て驚いた。
私と身長も体重も髪の長さもほぼ同じ少女。
ただ、彼女の方が目は大きくて鼻も高くて美人だ。(くーーー)
「で?引き受けてもらえるかね。」
私はため息をついた。
人を拉致しておいて、それをし終えないと帰せないとまで行っておきながら・・・
こちらの選択の余地をすべて潰しておいて、こちらの意思確認するなんて・・・
「私、貴方が嫌いだわ。」
「では、断るのかね?」
「いいえ、引き受けるわ。だって、帰りたいもの。」
そう、私は帰りたい。
だから、やらないといけないんだ。
5つの塔の立つこの世界で・・・・生き延びて絶対に帰ってみせるわ。
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